ことを結ぶ

エンタープライズ Enterprise

新たな活動・事業・仕掛けの創出

 

社会課題を解決し、社会を変えていくためには、政府や自治体に訴え、政治や政策のあり方を変えていくのも大切ですが、一方で、人々自身が生業(なりわい)や仕掛けを起こし、社会にヒト・モノ・カネ・情報、さらには信頼や協働の「よい」循環をつくりだしていくことも、持続的で地に足の着いた変革を実現するために、とても重要なことです。

OIKOLABOでも、こうしたエンタープライズ(新たな活動・事業・仕掛けの創出)の分野に、提案者、協力者の立場で関わります。

 

キャンペーン企画の様子
キャンペーン企画の様子

人々とNGO/NPOの新たな共感、協働の絆を結ぶ・・・

ソーシャル・マーケティングの手法を採り入れた

国際協力NGO合同キャンペーンの提案

 

NGO/NPOの活動の基本は、その活動に参加し、支持してくれる人々の存在です。しかし、より強い思い入れや志を持った支持者が集まって団体が一定の成熟を遂げた後、次のステップになかなか進めないことがしばしばあります。団体や支持者の志の裏返しとしての「こだわり」が、本質とは違うところで、より広い層の支持を受け入れる時の「カベ」になっていないでしょうか?

強い志に支持者が結集した創業期を過ぎたNGO/NPOが次のステップに進むためには、NGO/NPOを支持する、寄付する、参加するという行為が、人々のライフスタイルやその現場に「自然に」存在すること、また、その行為が、行う人々、あるいは団体側の「ひとりよがり」にならないよう、互いにストーリーを共有し、対話や協働が始まるキッカケとなるような、インタラクティブなものとなるように、仕組んでいく必要があります。

 

OIKOLABOでは、関西の国際協力NGOによる合同キャンペーンで、こうした趣旨を踏まえたコンセプト、プログラムを提案しました。具体的には、国際協力NGOと価値観や文化、顧客層が重なり合う地域、学校、教会、企業などと連携し、共通の広報や販促キャンペーン、商品やサービスの開発、その中での対話型のプロセスの導入などです。結果として、新たな協働相手の発見や支持層の開拓、ビジネスモデルの開発も行われ、全国的なCSR(企業の社会的貢献)の賞を受賞するNGOや企業が出るなどの成果も出ています。

 

カフェスペースにて
カフェスペースにて

カフェや食卓に共に集い、食べ飲み、楽しむ・・・

そんなつながりから始まる、社会変革もある。

複合型シェアコミュニティの創業支援

 

社会を動かす新たなNGO/NPO、ソーシャルビジネスなどを生み出そうと、さまざまな支援やインキュベーションの活動が行われています。しかし、その多くが実施するセクターや組織の「扱える」範疇で、業務という「オモテの顔」でそれを行うために、本来「新しいこと」を始めようとする人に必要な人間的な豊かさや広がり、分野を超えた面白さが、そこには生まれにくいという欠点が見られます。

 

そこで、同じようなことを、普段立ち寄るカフェのような、仲間で集うパーティーの食卓のような、そんな空間で、人間的な触れ合いの中で行っていこうというのが、近年注目されている、さまざまな形態のシェアコミュニティーの一つの役割です。シェアコミュニティーには、シェアハウスをベースにその一部を公開スペースとして運営する「住み開き」型、イベントスペースやシェアオフィスを中心に運営するもの、カフェなど営業店舗を核に人々の集いや触れ合いの場を提供するものなど、いくつかの種類が見られます。

 

OIKOLABOでは、その中でもカフェを中心に、多目的スペースやシェアオフィスを設けた複合型のものの創業をお手伝いしました。これまでに例を見ない施設であることから、物件探し、所有者との交渉、施設の改修計画、運営体制など、検討・準備すべきことは多岐にわたりましたが、創業メンバーは見事開業にこぎつけ、現在ではその地域を代表するシェアコミュニティーとして多くの利用者やファンを引きつけています。